ブランディング用語集

Brand book(英)。ブランドコンセプトを主に社内で共有するための教科書。その原点は、著者の考えでは、北欧航空会社、スカンジナビアンエアライン（SAS）が80年代に開発した通称レッドブック、正式名「真実の瞬間」（A Moment of Truth）に発する。同社の経営が競合乱立の中で危機的状況に追い込まれたとき、顧客は僅か数秒の瞬間で、SASの社員の行動の背景を見抜いてしまう。ゆえに社員一人一人の行動がエアラインとしての勝敗、存亡を決する、と説いたもの。現在では、多くの企業が、ブランド戦略導入時に、インターナルブランディングの教材として作成している。デザインにブランドスタイルを籠めたり、外部の人の目に触れることを想定して開発したり完全に外部顧客、社会向けに作ったりと、さまざまな種類のものがある。ブランド導入時には簡単なしおりを作り、その後本格的な冊子を制作するケースもあり、グローバルな展開では各国各地域版も用意するようになった。イントラネット上のオンライン版（PDF）で対応するケースもある。