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2017

「東京宝島推進委員会」 第三回が開催されました

2017.11.7

2017年11月7日午後15時より、東京都庁で小池都知事ご参加の下、東京宝島推進委員会第三回が開催されました。

まずは、前回に引き続き東京の島の視察報告が行われました。各委員、悪天候により急遽視察先を変更や中止を余儀なくされた話も聞かれました。弊社代表山田も、青ヶ島視察の後、八丈島へ行く予定でしたが、ヘリコプターの欠航で視察できず、その後再視察を予定していましたが台風のため再度中止となってしまいました。簡単に行けない島に行くことに価値がある一方、知事もアクセスビリティを重要なポイントの一つに挙げられました。 これまでの委員会での議論や委員の方々の視察等から、東京の島にはブランド化に向けて「強み」となる特産品、観光資源が数多くあること、ただしその「強み」を伸ばしていくにあたっては、「事業の担い手不足」や「宿泊施設、飲食店の選択肢不足」など、いくつか課題が存在することが明らかになってきました。
こうした状況を踏まえ、東京の島がブランド化していくための取り組みの方向性について、議論が行われました。「東京宝島」という11の島全体で共有するビジョン、あるいはブランドコンセプトを構築する必要があり、一方で各島々の持ち味としてそれらが融合していくことが必要なので、各島で行政や事業者など当事者の方々が集まってそれぞれの島のコンセプトを考えるという二重構造にしていくという考え方をベースに、いろいろな意見、キーワードが出されました。

次に、2名の委員から、島しょ活性化事例が紹介されました。まず、楽天株式会社 常務執行役員 河野委員より、インターネットビジネスの観点から、Photogenic×Technology×Monetizationをキーワードに、ネットサービスを活用した地域活性化・コンテンツ創出事例が紹介されました。旅の写真(Photogenic)をSNSで発信、人手不足を補うサポートとして、高齢者の移動手段を助ける電気自動車の活用や、天候に左右されない物資の配送等(Technology)、お金の使われ方として、インバウンドの方々のニーズに合った体験ができるツール(Monetization)等、様々なアイデア・事例が紹介されました。

次に、古民家再生の第一人者であるアレックス・カー委員より、離島における古民家再生活用事例が紹介されました。日本の秘境である祖谷は、アクセスが極めて悪い、「世界遺産」等の観光地はないけれど、美しい環境の安らぎ、「何でもない魅力」があるそうです。古民家を再生し、美しく生まれ変わった宿泊施設が紹介されました。知名度は無く、行くのに不便であっても、人は来てくれること、日本人には日本を見直す空気があること、きれいなトイレ、冷暖房があれば安心して滞在することができるということ、外部から来た若者が土地の人と一緒におもしろい試みを行っていること、保存するのではなく「今」のものを提供するということなど、今後の宝島推進へのヒントがたくさん与えられました。

知事は本委員会の最後に、東京の島しょ地域が活性化するための方策やブランド化に向けた具体的取組など、今後さらに深堀していくことに期待が寄せられました。本日の取組の方向性の議論を踏まえ、委員会として、年内を目途に提言をまとめていきます。

次回、第4回委員会は来月12月に開催される予定です。